無謀な借金はしません

私は貯金をするという思考回路がなく、初任給を貰ってからというもの貰ったら貰った分だけカツカツになるまで使ってしまうという悪い癖がありました。

その頃はまだ貯金の大切さや、お金を手に入れる大変さにも気づいていない幼稚な人間で『お金なんてどうにでもなる』そんな程度な考えでした。

そんな私は、あることが原因で借金をすることになり後に極貧生活に追い込まれていきました。たった500円と思って簡単に使っていた500円が本当にお金がなくなった時には、いかに貴重で手に入れることは大変かということを学びました。私は落ちるところまで落ちて地獄を見たのです。

全ては浪費癖から始まりました。

私の浪費癖のキッカケは自分で初めて十数万円という初任給を手にした時に気持ちが大きくなってしまい、過度に買い物をし快感を知ってしまったからで、その時から始まっていたのかもしれません。

私は決して裕福とは言えない家庭で育ち幼い頃から欲しいものを我慢して生きてきました。周りの友達が好きなものを親に買ってもらって自慢げに見せてきたり、私は内心羨ましいと思う反面悔しくない素振りをして気持ちを押し殺し散々無理をしてきました。借金や浪費癖は私の意思が弱かったせいもあるかもしれませんが、幼い頃から貧乏な生活だったので大金を手にしたことにより今まで我慢してきたことを悪い意味で開放してしまったんです。

給料が入ればすぐに自分の服やバックを買い、苦労しても熱い愛情を注ぎ育ててくれた父や母に何かを買ってあげる訳でもなく今思えば私は本当に最低な奴でした。

今はそんなに両親に恩返しをするべく自分では色々頑張っているつもりですが未熟です。あの頃からコツコツお金を貯めていればと今だに悔やんでいます。

私が一気に借金地獄に陥ったのは親に無断で支払う能力もないくせに仕事を始めて早々に車をローン組んで買ったことから始まりました。その支払いに困り消費者金融に手を出して最初は難を逃れましたが…今度はそこに借りた分を返せなくなってきてまた他のところから借りる。それの繰り返しをしてしまいました。

気づけば消費者金融6社から借り入れしてる状況に。

まだ金の使い方を勉強していない状態で細かな計画もせず車のローンをいきなり組み月々支払いを始めました。それは、やはり間違いで最初は頑張って支払っていたのですが4ヶ月目には支払いがキツくなってきました。最初は電気代が払えなくなり…携帯電話代金も払えず毎月止まるようにもなってきました。

そして生活費の中で一番大きな家賃。当然それも払うことが難しくなりました。

遅れては払い遅れては払いを繰り返し…ついには払えなくなり4ヶ月分も延滞し退去寸前になり、違う理由で一部を親に借りて…両親から生まれたとは思えない程、私はダメな人間でした。返せるあてもなく、親には本当に迷惑をかけました。

それを穴埋めするために消費者金融に遂に手を出してしまいました。

両親は真面目で、どんなに辛くても消費者金融にだけは手を出すなと教えてくれてたのに…『1社だけ。』そう思っていたはずが気づけば総額は200万円を超えており6社からの借り入れをしていたのです。
まだ若すぎた私には、とても払っていく事は無理な額でした。

死を覚悟した事もあります。そこで両親の顔を思い出して何とか踏みとどまっていた状態です。今まで簡単に使っていた500円も私には大金に感じるぐらい本当に極貧生活でした。一日の食事は安くて沢山入ってる『かっぱえびせん』を一袋。

3食分にけて食べている時期もありました。職場の人間に見られるのは恥ずかしいので昼は家まで帰って、それを食べてまた昼から仕事に出るという生活でした。本当に辛かったです。

取り立ての電話は何より苦痛でした。仕事中は当然携帯は出られないので、出れなければ職場にまで連絡がきたり…ノイローゼになってましたね。

親には絶対秘密のまま任意整理をしました。

私はこの時点で本当に『もうだめだ、このままでは死んでしまう』そう思いました。それに、どんなに苦労しても私を含め子供たちを必死に育ててきた両親には顔向けもできないし、この事は私が棺桶に入るまで絶対に秘密にしておこうと心に固く誓ったので絶対に言いませんでした。

そんな生活を送っていた時に友人とたまたま会った時に、私の異変に気づき一気に痩せた私を見て問い詰めてきました。

そして打ち明けたんです。今まで誰にも言えなかったので本当に楽になりました。そして、その友人は金融業者で勤めている友人がいたので社長さんに相談してくれました。そして私に任意整理という方法を教えてくれました。

その資金は貯金をしっかりしていた友達が、大事なお金なのに貸してくれました。それからというもの取り立ての怖い電話や、高額な利息もカットされ怯えて暮らし悩むこともなくなりました。利息分がなくなったのは本当に大きかったです。

なんとか払い続けて借りた残り分だけを払い続けました。生活を立て直して完済しました。借金地獄はこんなに簡単にも陥るものなのだと知りましたし、借金は2度としないと誓いました。

本当に困った時には貴重な500円。その500円貯金も今でも欠かさずに続けています。あんな思いは2度と御免です。