カードローンで旅費捻出

当時私は22歳の大学生。アニメとマンガが大好きで、とある声優さんにハマっていました。生活費をアルバイトで稼ぎつつ地方都市でひとり暮らしをしていたため、東京での声優イベントに行くこともできず、涙を飲む日々だったんです。

ところがある日、同じ趣味を持つネットの友だちから、声優さんのレアなイベントのチケットがとれたから一緒に行かないかとのお誘いが。

もちろん私には貯金なんてほとんどありません。旅費を捻出できる余裕なんてなかったんです。だけど、どうしても行きたいという気持ちを抑えることができず、カードローンでお金を借りて初めての東京旅行をしました。

奨学金とバイト代でなんとか生活する毎日

私が初めてカードローンを使ってお金を借りたのは学生のとき。22歳で大学に通いながらアルバイトで生活費を稼いでいました。

親からの仕送りでもらっていたのは学費のみで、家賃や食費などはわずかな奨学金とバイト代でまかなうしかなかったんです。サークルにも入らず、学校の授業が終わればすぐにバイトへ直行。そんな日々を続けていた私でしたが、趣味はありました。

アニメを観ることと読書です。厳しかった親元を離れ、隠れてみていたアニメやマンガを気兼ねなく楽しむことができるようになったことで、タガが外れたようにその世界へハマっていきました。

アニメについては、作品を見るだけにとどまらずキャラクターの声を演じる声優さんのことも好きになってしまい、出演されているドラマCDやアニメのDVD、グッズなどの収集に熱を上げていたんです。

ブログを作って作品の感想を語り、二次創作をし、ネットで知り合った友人たちと夜遅くまでずっとおしゃべりをしていました。そんな友人たちの中には、東京や大阪などの都市に住んでいる人も多く、アニメや声優さんのイベントに行っては土産話を聞かせてくれました。

生活費を稼ぐだけで精一杯の私には、都会へ行くことなんて絶対にできない。そう分かってはいながらも、イベントの話で盛り上がる彼女たちのことを本当にうらやましく思っていたんです。

激レアイベントの誘いを断れず、カードローンの申し込み

ある日、そんなネット仲間からあるお誘いを受けました。東京で夜に開催される某イベントへ一緒に行かないかというのです。

それは私がそのとき一番好きだった声優さんの出演するもので、会場が非常に狭く100席分ほどしかチケットのないイベントでした。

その超レアなイベントのチケットが一枚余っているので、私に譲ってくれると言ってくれたんです。東京までは新幹線で往復3万円ほど。宿泊代に5,000円、食費に5,000円としても4万円はかかります。

ついでにオフ会もしようと言われてしまい、それなら身なりも綺麗にしていきたいわけで、そうすると美容院代や洋服代でさらにお金が必要です。とてもじゃないけどそんなお金は私にはない……。

一度はあきらめようとしましたが、どうしても行きたいという気持ちはおさえきれず、ついにカードローンの申し込みをしてしまったんです。

深夜に申し込みを決め、ネットからさっそく手続きを始めました。住所や氏名など必要なものを記入したら、あとはローン会社からの連絡を待つのみです。

その日はそのまま眠りに就き、翌日お昼ごろに電話がかかってきました。内容は申し込み内容と、バイト先や毎月稼いでいるお金について、どういった用途でお金が必要なのかということの確認です。

もっと深くいろいろなことを聞かれるかと思いましたが、想像していたよりもあっさりと電話は終わりました。そしてその数時間後には、私の銀行口座に10万円が入金されていたんです。

キャッシングに必要なカードは、後日郵送されてきました。

楽しい旅行と残された借金返済

お金を借りるのって意外に簡単だな。それが初めてカードローンを利用したときの私の感想でした。

お金を手にした私は、初めての東京旅行の念願のイベントを存分に楽しみました。ひとり旅ってこんなに楽しいんだと新しい趣味に目覚めたくらいに東京を満喫することができたんです。

ネットの友だちとも充実した時間を過ごし、また会うことを約束して帰宅。そこからが大変でした。私のそれまでの稼ぎでは、借金返済に回せるような余分なお金はありません。

そこで、それまでは勉強やレポート作成に充てていた土日の夜にもバイトを入れることになりました。

毎月の最低返済額は1万円。だけどそれだけ返済するだけでは、なかなか完済することはできません。最低でも1万5千円は返済することを目標にしていました。

それで学業に支障がなかったかというと、そうとは言えません。徹夜して学校に行く羽目になることも多く、体力的にもきついことがありました。

趣味を楽しむ時間だって減ってしまったんです。だけど私は、あのときの東京旅行を後悔してはいません。ただ、もっとしっかりと返済計画を考えてから借りるべきだったなとは思います。

1泊の東京旅行のために使ったお金を完済するのにかかった時間はちょうど1年。このときの教訓から、毎月少しだけでも貯金ができるような働き方をするようになりました。